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研究の内容

A03班 構造解析と分子シミュレーション

  回転モータートルク発生ユニットの構造基盤
研究代表 今田 勝巳 (大阪大学・生命機能研究科・准教授)
研究分担 南野 徹 (大阪大学・生命機能研究科・助教)

 細菌べん毛基部に存在する直径約30ナノメートルのモーターは、膜を介したイオンの電気化学的ポテンシャル差を利用して回転する。

主に内膜蛋白質で構成された固定子複合体中をこれらのイオンが通過するときに起きる、固定子複合体と回転子複合体との間の相互作用変化が回転力を生み出すと考えられている。

本研究では、X線結晶構造解析法と極低温電子顕微鏡法を駆使し、細菌べん毛のトルク発生ユニットの構造基盤を明らかにすることを目的とする。

個々の固定子蛋白質(PomA,PomB,MotX,MotY,MotA,MotB)と、固定子と直接相互作用する回転子蛋白質(FliG)の原子レベルの構造決定を行う。

同時に電子顕微鏡法を用いて固定子-回転子複合体の構造解析を行い、固定子ユニットと回転子ユニットの膜内での配向を明らかにする。

それらの結果を統合して回転子-固定子間相互作用を明らかにし、原子レベルでのエネルギー変換機構の理解に迫ることを目指す。

  分子シミュレーションによるF1分子モーターの化学-力学エネルギー変換機構の解明
研究代表 林 重彦 (京都大学・理学研究科・准教授)
研究分担 池口 満徳 (横浜市立大学・大学院国際総合科学研究科・准教授)

 独自に開発した分子シミュレーションの手法を用いて、F1-ATPaseの化学-力学エネルギー変換の分子機構を解明することを目的とする。

まず、分子動力学(MD)法及び電子状態/分子力場(QM/MM)計算を用いて、より正確なF1の構造モデルを構築した後、γサブユニット回転のシミュレーション及び回転に伴うATP合成・加水分解反応変化の化学反応経路計算を行う。

そのためにMD法を用いて磁気ピンセット回転操作実験を原子レベルでシミュレートし、回転途中におけるATP合成・加水分解反応経路をQM/MM法を用いて決定する。

更に、γサブユニットの回転に対するATP/ADP分子の結合・脱離自由エネルギー変化の計算も併せて行う。

シミュレーションによる原子・電子レベルの解析により、分子モーター機能発現の鍵となる残基や相互作用を同定する。

それに基づき1分子測定・生化学実験への変異やクロスリンク部位の提案等を行い、シミュレーションでその効果を確認する。

実験結果と計算結果を統合し、分子モーター作動原理を抽出する確率モデルを構築する。


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